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前立腺生検(針生検)

<前立腺生検とは?>

PSA検査直腸診超音波検査などの結果、前立腺がんの疑いがある場合、診断を確定するための検査として針生検があります。生検針で前立腺の組織を一部採取し、顕微鏡で観察することでがん細胞の有無を調べます。針を刺入する位置によって経直腸的生検と経会陰的生検(※)の2つの方法があります。
※会陰(えいん):陰嚢と肛門の間の部位のこと

<当科における特徴>

●患者さんの安全を第一に考えています

前立腺生検は安全に行える検査ですが、数パーセントの確率で急性前立腺炎など入院治療を必要とする合併症が生じます。このため当科では患者さんの安全性を第一に考え、帰宅に発熱や痛み等が起こった際も24時間、泌尿器科専門の医師が対応いたします。また、合併症のリスクが高い患者さん(重度の糖尿病、出血傾向、心疾患などの既往のある患者さん、再生検の患者さんなど)には1泊の検査入院を行っており、万一、合併症が起こってしまった際もより迅速な対応を行える体制を整備しています。

●患者さんの不安や苦痛軽減に努めています

前立腺生検は無麻酔でも行える検査ですが、患者さんの苦痛を少しでも軽減できるよう当院では麻酔下で前立腺生検を行っています。
経直腸的生検の場合:仙骨麻酔を行います。
経会陰的生検の場合:麻酔科医師により手術室にて腰椎麻酔を行います。

●患者さん一人ひとりに合わせ生検方法を選択しています

当院では経直腸的生検と経会陰的生検の2つの方法で生検を施行しております。外来担当医が患者さんごとにより適した方法の生検を選択することで、がん診断の精度向上を目指しています。

<当科の実績

年平均生検数 約230件 (内 経直腸的:約200件)
(内 経会陰的:約30件)

がん陽性率 PSA値10以下 27%
全体 58%

合併症 全体2.2%(入院を要する合併症0%)
 血圧上昇 1.1%
 下血 0.4%
 尿閉 0.4%
 心房細動 0.2%

<前立腺生検の流れ>

●方法

前立腺生検は前立腺生検担当医師が行います。肛門から超音波プローブを挿入し、前立腺を観察しながらプローブに取り付けた生検針で前立腺組織を10か所前後採取します。経直腸的生検では直腸から生検針を刺入します。経会陰的生検では会陰部の皮膚から針を刺入します。所要時間は20分から30分程度です。

●生検後

生検の結果は退院後1〜2週間後の外来にてご説明いたします。
退院後に万一、発熱や寒気・震え等が起こった際は24時間、泌尿器科の医師が対応いたします。
連絡先⇒ 東海大学病院 0463-93-1121(代)



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