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前立腺肥大症の治療は
1.経過観察
2.薬の内服による薬物治療
3.手術
といった治療を病気の程度にあわせて選択します。
すなわち、症状も軽度で、上記の検査でも程度がひどくないと思われるものついては経過観察のみを行う場合もあります。逆に、比較的症状が強かったり、排尿状態があまり良くない場合には薬物治療、手術といった治療が必要となります。
前立腺肥大症による症状は、下記の示すような薬物治療にて軽減することが出来ます。ただし、薬物治療は前立腺の肥大を根本から治すといった治療ではなく、症状を和らげてやるという対症療法にあたります。内服する薬剤は大きく分けて3種類あります。
・α受容体遮断薬
この薬は、神経の受容体をブロックすることで前立腺や尿道の筋肉をリラックスさせることにより、尿が出にくいといった前立腺肥大症の諸症状を改善します。現在、前立腺肥大症の治療に最もよく使われている薬です。ハルナール、フリバス、アビショトなどという薬がこれにあたります。 |
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・抗男性ホルモン剤
前立腺の肥大は男性ホルモンの作用によっておこるとされています。そのため、男性ホルモンの作用を抑えることにより、前立腺の小さくすることを目的とした薬です。治療の効果が出るまでに数ヶ月かかります。副作用として、勃起不全になることがあるほか、前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAを減少させる作用があり、前立腺がんの発生を隠してしまう可能性があります。その為、この薬を内服の時には前立腺がんの合併に特に注意をはらう必要があり、現在では抗男性ホルモン剤の投与はごく限られた患者さんのみとなっています。 |
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・植物製剤、漢方薬
これらの薬は比較的古くから前立腺肥大症の諸症状の改善を目的に用いられています。作用は、前立腺部のむくみ(浮腫)や、うっ血の改善によるものと考えられています。効果は比較的マイルドですが、副作用も少ない薬です。 |
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