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前立腺炎とは、文字のごとく前立腺の炎症ですが前立腺肥大や前立腺がんと違って、10代後半から、あらゆる年代層に起きます。前立腺炎に急性前立腺炎と慢性前立腺炎の2つがありますが、全く症状が違います。
原因はハッキリしないことが多いのですが、慢性前立腺炎は急性前立腺炎から移行するというよりは、尿道炎や精巣上体炎の放置および不完全な治療が原因になっているようです。細菌の種類も違うようで、急性前立腺炎は大腸菌が多く、慢性前立腺炎はクラミジアや弱毒性の細菌が多いようです。
急性前立腺炎は発熱、排尿時痛、頻尿、排尿困難を主症状とし、菌血症にまでいたることがあります。炎症反応が高度な場合は入院して治療を行う必要があります。診断は尿検査、直腸診(肛門から指を入れて行う前立腺の診察)、採血で行います。
治療は抗生物質の点滴が主体で回復まで1週間程度を要します。また前立腺は抗生物質の移行が悪いので症状安定後もしばらくは抗生物質の内服が必要です。
慢性前立腺炎には陰部の不快感を主な症状とします。細菌によるものかどうかは前立腺マッサージを行い、前立腺抽出液中に細菌がいるかどうか診る必要があります。細菌が証明されれば抗生物質の内服治療を行いますが、細菌がいない場合には生薬や漢方薬による対症療法となります。長時間の机仕事などでは骨盤内が鬱血(血液が循環しにくく滞留する状態)しやすくなりますので、適度な運動なども症状緩和には良いと思われます。
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